【第34回】潰瘍性大腸炎とストレスの深い関係。繊細なあなたの腸を守る方法
「トイレに駆け込む不安で毎日が冷や汗…」そんな潰瘍性大腸炎や過敏性腸症候群に悩む方へ。実は、この病を患う人にはある共通の“性格的特徴”がありました。アメリカで成果を上げている最新の「便移植」研究から、日々のメンタルが腸に与える影響まで。日々のQOL(生活の質)を劇的に変えるための、具体的なヒントをお届けします。
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☆今月は特別編として、5月6日に行ったライブ配信の模様をお届けしています。皆さんから寄せられた腸活・健康・人生の相談に林がガチ回答した内容をお届けしますので、お楽しみに!☆
早川:医療の世界で、昔の常識が今の非常識になったり、その逆になったりすることはあるんでしょうか。
林:ある。腸活の効果については、ずっと自分では懐疑的だったんですよ。「腸を整えて他が改善する? そんな簡単なわけがないじゃないか」、と。でもここ数年で次々エビデンスが出てきて、「そうなんだ、やっぱり」というものが増えてきた。癌の領域もまさにそうです。
ただね、NHKのニュースとかで「癌に特異的に作用する受容体が見つかりました」みたいなのがしょっちゅう出てきます。あれが全部人間に通用するなら、癌はとっくに撲滅されているはずという気がします。だから実際には、いうほど簡単なことじゃないんですよね。ではなんでそんな情報が飛び交っているのかというと、エビデンスというのは、実は作れてしまうものだからです。
早川:作れるって、どういうことですか?
林:たとえばサイコロを1万回振ったとして、たまたま6が5回続けて出る場面とかが出てきますよね。そこだけを切り取って「このサイコロは6しか出ない、これがエビデンスだ」と言うことは技術的には可能なんです。自分の都合のいい部分だけを切り出せばいい。
作れるエビデンスと、誰が見てもガチだと分かるエビデンスには大きな差があって、そこをきちんと整理して確実なエビデンスを提示していくのが私の仕事だと思っています。
早川:先生が誰よりもエビデンスというものの本質を分かっているからこそ、軽く言えない……ということですよね。
林:そうです。ただ、ようやく会社が落ち着いてきたので、今年は絶対にエビデンス作りに入ります。それがちゃんと世間に出せたら、神楽坂乳業の運命は大きく変わると思っています。
早川:次は事前にいただいていたお便りをご紹介します。
Q 神グルトがもっと世の中に広まり、潰瘍性大腸炎や過敏性腸症候群、大腸癌などの病気にとっての武器となっていく活動を応援しています。
私は小学校の頃から引きこもりの兄弟として育ち、毎日兄から暴力を受け、親に無視され、自己肯定感の低い家庭で育ちました。なんとか進学校に進みましたが大学進学に失敗し、F ラン大学へ。卒業後就職にも失敗し、すぐに潰瘍性大腸炎と診断され、今は過敏性腸症候群とも言われています。幸い、3〜4年で職を転々としながらも35歳までなんとか生活できています。しかし誰にも打ち明けられず、ごまかしながらトイレに駆け込むリスクを背負って冷や汗をかきながら毎日働いています。時には臭いと陰口を言われながら——。神グルトの記事を見て、今まで色々試してダメだったけど一縷の望みをかけています。値段は少し高いけれど、QOLがグンと上がれば仕事にも還元できると思います。
陰口やストレスに強い腸にするには、神グルトはもちろんのこと、何を意識すれば林先生のように強くなれますでしょうか?(ユッケブランカさん)
林:まず、この方はご自身のことをとても冷静に見つめていて、本当に真面目で立派だと思います。35歳まで、すごく大変な状況の中でなんとか乗り切ってきた。それ自体がとても素晴らしいことです。
早川:潰瘍性大腸炎という病気について、改めて教えてもらえますか?
林:潰瘍性大腸炎は自己免疫疾患で、自分の免疫が自分の腸の粘膜を攻撃してしまう病気です。腸が荒れて炎症が起きたり、出血もあったりと本当に大変な病気なんですが、今は新しい治療が次々出てきていて、だいぶ良くなってきています。
それからこの方に一つお伝えしたいのは、潰瘍性大腸炎の方って本当に優しい人が多いんですよ。どちらかというと中性的でふんわりした感じの方が多くて。その優しさにつけ込んでいじめたりする人間が出てきてしまうのが気に入らないなと思うけれど、優しいからこそストレスも受けやすくて、そのストレスがまた症状を悪化させてしまうこともある。
早川:そうなんですね……。今後の治療の展望はどうですか?
林:腸内細菌の力を使う治療として、糞便移植という方法があります。健康な人の便をカプセルに入れたり内視鏡で注入したりして、腸内細菌を移植する。元々は特殊な菌による感染症の治療として始まったのですが、潰瘍性大腸炎にも効果があるのではないかという臨床試験がアメリカで始まって、かなりいい成績が出ています。日本でも順天堂大学などで臨床試験が進んでいて、一時的ではなく腸内フローラの免疫調整力をコントロールすることで、将来的には完治できる可能性があると思っています。
早川:僕らが医学の情報を正しく受け取るのって、本当に難しいですよね。何が正しくて何が違うのか、素人にはなかなか分からない。先生はいつも根気よく自分に合う先生を探すしかないとおっしゃいますが。
林:医療側の歩み寄りも足りないなとも思っています。たとえばパソコンがそうじゃないですか。昔はコマンドを打ち込まないと何もできなかったのが、Appleがアイコンを作ってグラフィカルなインターフェイスにして、スマートフォンになってもう誰でも使えるようになった。作る側がものすごく歩み寄ったから普及したわけです。医療と食の情報も同じで、専門家の側がもっと分かりやすく伝える努力をしなければいけないんですよ。
私みたいに食と医学の両方をやってきた人間は、その通訳ができると思っていて、これからの大きな仕事の一つかもしれないと思っています。
林・早川が
タッグを組んだ理由
早川:ライブ配信のコメントで「お二人はどういうきっかけでタッグを組むことになったんですか?」という質問が来ています。
林:確か、共通の知り合いが高原先生だったんですよね。
早川:そうなんです。高原太郎先生というのは全身MRIでものすごい精度の検査ができる先生で、僕が別番組でインタビューさせていただいた時に、次の取材相手として林先生を紹介していただいた。それでインタビューのお願いのご連絡をしたら、先生から「まず一回会いましょう」となって、四川飯店で麻婆豆腐を食べたのが最初でしたね(笑)。
林:早川さんは話が上手いし、プロのインタビュアーだなと感じました。自分もずっとSNSのショート動画とかいろいろ試していたんですが、短い動画では自分の言いたいことは絶対に伝えられない。国民のリテラシーを上げたいと思ったら、じっくり話せる場が必要だと思っていた。それには音声の番組がいいと思っていて、だったらあなた(早川)にお願いするしかないじゃない。
早川:本当に光栄なことですけど、先生、ロジカルだけど決断が早いですよね。僕は初対面ではこんな番組をやらせていただけるとは思っていなかったので。
林:昔からそうなんですよ。決断は3秒。昔はデパートとか行って服とか靴とか買う時に、ツカツカツカとフロアに行って一目で決めちゃう、そういう性格なんだよね。
早川:なるほど。
続いてのご質問です。
Q たった一口のスプーン一杯の神グルトで40年の便秘薬依存から解放されました。
神グルトは他の乳酸菌、たとえばヤクルトと一緒に飲んでもいいですか?
タイミングをずらせばいいですか? それともわざわざ一緒に取る必要はないですか?(ちゃこさん)
林:ラーメンとチャーハンを一緒に食べてはいけませんか、というのと同じ感覚で考えていただければ。乳酸菌同士が喧嘩することはないので、一緒に取っていただいて全然問題ないです。ヤクルトも食品ですし、特定の菌が含まれていてそれで体調がいいという方はそのまま続けていただければいい。
ただ私がヤクルトを使っていないのは、単純に自分には効果がなかったからってだけです。
早川:先生ご自身もいろいろ試してきたんですよね。
林:医療事故の対応で本当に追い詰められた時期に、下剤を5倍・10倍飲まないと便が出ない状態になってしまって。大きなスーパーで売っているヨーグルトを何十種類、50〜60種類は試したと思います。でも残念ながら効果がなかった。だから自分で作るしかないと思って作った。今も私には神グルトしかなくて、他のものではダメなんですよ。(了)
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